東邦大学でCTを撮ってもらった俺だが、
その写真を見ている先生の顔が
さっきから、どうも曇っている。…??
何度も
「う~ん、え!?…いや、う~ん…」ってわかってんのかよ!わかってないのかよ!?はっきりしてくれ!!て、感じでそれが数分間、続いた
ぜんぜんこっちを無視して、写真を見つめながら何度も首をかしげる医者…そして医者は数分後に、うなづいて、こちらを向きなおして
「たくみさん、こりゃあね」
おいおい、この人、何言い出すんだ??
思わずいきを飲む…
「こりゃあ、手術が必要です」
え?!い、今な、なんと?
「いや、だからね、手術しないとだめだな」
え、えええ~!!!そ、そんなあ~!!
今まで、手術て、そんな…生まれてこの方、手術なんてはじめてってい
うか、ぜんぜんっていうか…
せいぜい、植毛手術ぐらいだよ~!!
ま…そんな感じで、思いっきりカミングアウトしたところでね…
まあ、とにかく!衝撃が走りましたよ、そりゃあもう
そして、その医者は、こう言った
「でもね、ここでは無理だわ。だから、広尾病院に、僕の弟が耳鼻科
してるんで、そっちに行ってくれる?、今、紹介状書くから」
え?また、移動ですか?!そうまた移動なんです!
で、広尾病院に行ったらもうあたりは真っ暗に
救急病院をかねた広尾病院で、さっきの医者とうりふたつの医者にその
写真を渡すと、助手のような人と、写真を見ながらなにやら話してる
「ありゃりゃんりゃん、これはこれは…」
助手も続いた
「うわ!すごいですね~」
なに?何がどうすごいというのだ?
普通、患者の前で医者が驚くか?不安にさせてどうすんだ?
すると、医者は向きなおして
「たくみさん、これはね」
…
「やっぱり、兄が言うように、手術が必要ですね」
や、やっぱり…
「でも、ここでは、出来ないですよ。なんせ、あなたの頭の中にある
袋に膿がたまって、それが脳まで達しているからです。耳鼻科では
対処できないし、こんな大きい袋は、見たことないですから」
ということで、三度病院を変えるはめになった俺なのであった